
研修中、目の前で同僚が倒れた
「この会社に入れば一生安泰」
私はずっとそう信じていました。しかし、その思い込みは、ある出来事をきっかけに崩れ去ったのです。
当時、私が勤めていた会社では「係長前研修」というものがありました。係長に昇格する前に、何かテーマを決めて役員の前でプレゼンを行うというものです。これがもう、とにかく緊張する場面でした。
当時はパソコンやプロジェクターではなく、OHP(オーバーヘッドプロジェクター)を使って発表していました。次々と順番が回り、いよいよ私の前の同僚が発表を始めたその時差し棒を持ち、スクリーンを指しながら説明していた彼が、突然スローモーションのようにフッと崩れ落ちたのです。気を失ってしまったのでした。すぐに周りの人が駆け寄り、医務室へ運ばれていきました。
極度の緊張と疲労、きっと寝る間も惜しんで準備していたのでしょう。
私は、その光景を呆然と見ながらこう思いました。
「会社って、怖いな…」
これが、私の“会社は絶対的に安全”という思い込みが崩れた瞬間です。
「結局、会社は守ってくれないかもしれない。自分のことは自分で守らないと」――そんな考えが頭をよぎりました。
「じゃ、次!」
そしてその直後、進行役に呼ばれ、私の順番が回ってきました。医務室に運ばれた彼のことなどなかったかのように、何事もなかったかのように研修発表は続行。私はなんとか発表をやり切りました。
中止にしない会社もすごいし、これが“大手企業の現実”なのだと、改めて思い知らされました。
「出世がすべて」の世界で
私の周りには「出世こそが正義」という価値観の人が多くいました。私はそこまで出世欲があったわけではありませんが、当時は「社内でのキャリアアップ」が唯一の目標でした。
でもこの出来事を境に、
「会社に100%依存するのは危ない」
と強く思うようになりました。
それまで「大手企業だから大丈夫」と信じていましたが、考えがガラリと変わったのです。
「いや、そうじゃない。会社の中にいれば安泰なんてことはない。健康もスキルも、すべて自分で責任を持たなければならない」
この気づきが、私の“行動のブレーキ”を外す大きなきっかけになりました。
本記事は書籍『読むだけで人生が変わるすぐやる思考術』(河原哲史 著)をもとに、一部抜粋・再構成してお届けしました。ご感想・気づき・共感ポイントなど、コメントでシェアいただけると嬉しいです。
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